釣り竿の修理、改造
ここでは竿の改造や修理の説明をします。
管理人が釣り具店から聞いた方法や、FUJIのカタログ、試行錯誤の結果からたどり着いた方法を紹介します。
サンプルとして改造する竿はダイコーの幻の初代プロフィールドロイヤル540です。30年近く前にダイコーが限定生産で販売した最高級品の竿で600gを切る軽量竿で当時の値段で20万円以上していました。タックルベリーで3万円ほどで手に入れました。
貴重な竿なのでいじって失敗すると怖いのであまりいじりたくはなかったのですが、竿尻のアルミ製の部分の腐食がひどく尻手カンのさび、ガイドの根元のエポキシのひび割れと経年劣化が多々見られますのでこの際思い切ってリフォームしようと思います。
まず初めに取り外したい部品を固定している巻き糸を取り除くため、ライターの火で炙ってエポキシを軟らかくしてカッター等で巻き糸を解いていき、綺麗に取り除きます。エポキシはカッターナイフやサンドペーパーなどで綺麗に取り除きます。
腐食して割れたリングを交換する(知人にチタンで作成してもらった)
1号のナイロン糸で抜き輪を作ってからセロテープで固定し、その上からスレッドを巻き込んでいく。スレッドの先端を抜き輪に入れ、反対の端を引いて巻いたスレッドの下に潜りこませるように引っ張る。
お好みの糸をまず初めに下巻き糸として巻く
金色の飾り糸で装飾しながら、ガイドを取り付ける場所の下巻きをする。
糸を巻き終わったら、次にエポキシでコーティングしていくため、ロッドフィニッシングモーターに取り付ける。
次に、釣具店などに売っている2液性のエポキシ、ウレタン、うるし、その他塗料を
百円ショップや模型店などに売っている図工用、塗装用のある程度軽量が可能な小皿やスポイトを使って(一回毎に使い捨てるので安価なものが良い)大体1対1の割合で混合し(さらに薄め液で薄めたほうが気泡などが入らず綺麗な仕上がりになる。但し乾燥する時間はよりかかる)、
これまた百円ショップや模型店、ホームセンターに売っている刷毛を使って塗る
(一回で使い捨てるため安価で軟らかく毛が抜けにくいものが良い)
気泡や刷毛の毛ほこりなどがないように気を使いながら、丸一日ほどモーターを回しながらエポキシを乾かす。その後も数日は乾かし続け、エポキシが十分に硬くなるまで乾かし続ける。管理人は1週間ほど置いておくこともあった。
エポキシが乾いたら、カッターナイフややすり、サンドペーパーなどで気泡や、細かい凹凸、ごみなどを取り除き、
取り付けるガイドや尻手カン等を
5分程度の速乾性の2液性のエポキシを使い、ガイド、尻手、その他部品を仮固定する。
(ここで速乾性のエポキシを使う理由は固まっていく間にガイドの位置の微調整が行えるようにするためです。)
ガイドの位置の調整が終わり、エポキシが十分乾いたら、余分なエポキシはカッターナイフなどで削り取り、ガイド固定用の糸を巻いていく。
その後、下巻きで行ったのと同様に竿をモーターに取り付けてエポキシでコーティングしていく。
十分エポキシが乾いたら完成です。
エポキシを十分に乾かそうとしたら一週間くらいは置いておかなくてはいけないので、4本継ぎの竿ですと、下巻きと固定用巻きで8週間かかることになります。(フィニッシングモーターが4台あれば2週間で一気にできる)
LCガイドを取り付ける 5分硬化型エポキシで取り付け、硬化するまでの間に一直線になるように調整する。
改造前は尻手環は錆びていてリールシート付近の右側に取り付けられており、石突き付近の腐食が酷い
チタンの尻手環を石突き寄りの真上に取り付け、石突きはニスで防水し、ステンレスシートを巻いて強化
完成