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2010年12月那覇一文字でのイシガキダイ釣り
12月24日
那覇一文字中央防波堤赤灯台
年末恒例の那覇一文字釣行。昨年は餌のウニがなかなか手配できなくて一文字に釣行することができなかったため、今回は行く前から地元の釣具屋に10kgのウニを予約し、念には念を入れて三浦で買ったサザエ10kgを発送してあった。
渡船場に着くと結構底物釣り師がいて地元の名人もいたので空いているとこに入れてくれるよう頼んだ。中央防波堤の赤灯の上が空いているそうでそこに乗ることにした。赤灯下のテトラには同じ船に同乗した名人の石鯛師が入った。
この赤灯台上のポイントは水深が約10mと浅いものの、足元にテトラが入っていないところがあり、そこはポイントがベタ底なのでテトラの何段目のポイントというような正確な棚取りをする必要がなくシンプルな釣りができるので楽である。しかもあまり竿は出していないにも関わらず結果がでているので割と好きな釣り場である。
朝5時の渡船で渡るが、夜明けが7時ごろなので仕掛けをセットして餌の仕込みを終え朝ごはんを食べてもまだまだ真っ暗である。イシガキダイは夜釣りでも釣れたこともあると聞いていたので6時ごろからウニの芯掛けを入れて置いたが7時を過ぎて明るくなるまで無傷であった。
那覇一文字中央防波堤(上)での竿出しの様子
AM8:30頃、竿先に細かい当たりが出た。見ていると徐々にお辞儀をし始め、2m程真下に突っ込んだ後、一旦少し戻って更に1mほど入ってがぶりだした。竿を掴んでリールを巻くと小さそうだが小気味良い引きが感じられた。「イシガキ」であってくれと念じながら巻き続けると水面に小型のイシガキが浮いたので一気に抜き上げようとしたがもう一本出してある竿の道糸を巻いていて魚を上げるのに少し苦労した。小型ではあったが初日早々に本命が釣れたのでその日はもう満足であった。
最初に釣れたイシガキダイ39cm、1.2kg
それから時々餌取りがある中、根気よく餌を付け替えているうち、AM10:00頃、予備の仕掛けに餌を付けているとき「シュシュッー」というPEラインがガイドを滑る音と竿が曲がってきしむ音がしたのでその方向を見ると先ほどイシガキを釣った竿の穂先から足元に4m以上真下に突っ込んでいる。「先ほどのより大きいぞ!」と思いながら慌てて竿に近寄り竿を掴み、リールを巻くが根掛かり状態になってしまった。
時々「クンクンッ」と魚信は感じられるが竿をあおっても全然引寄せられない。竿掛けに竿を戻し。様子を見るがそのうち魚信もなくなってしまった。しばらく待っていたが全然動かないのでどうしたものかと決めかね、テトラにいる名人にこの場合はどうしたものか尋ねてみた。「少し待ってみな」というアドバイスを受けしばらく待ったが動く気配がない。20分以上待って痺れを切らし、道糸を手繰り寄せて引っぱってみるとテトラに所々引っかかっている部分が何箇所が外れて少しは手繰り寄せられるがその内、がっちり引っかかって引寄せられなくなってしまった。
もう一度竿掛けに竿を預けて、別の竿の仕掛けを準備していながら先ほどの竿を見てみると竿先が1mほどお辞儀をしていた。「魚が出たか?」と思いつつ竿を握ってあおってみるが根掛り状態は変らなかった。「もうあきらめよう。きっともう魚は付いてない。」と思い道糸を掴み思いっきり引っぱると「プツン」と切れるような感触があり、道糸が手繰り寄せられるようになった。
「あーあ!切れてしまったか」と思いながら道糸を手で手繰り寄せていると引きは全くないが何か付いているような重みが感じられる。「まだ魚が付いていたのか?」と半信半疑ながら竿に持ち替えてリールを巻いていると水面にいい型のイラブチャー(ブダイの類)が浮いてきた。
「なんだイラブチャーだったのか。苦労させやがって」と思いながらも道糸を巻き取り魚を一気に抜き上げた。沖縄にはブダイの種類が沢山いるが見たこともない種類だったのでよく分からなかったが後で調べてみるとどうやらナガブダイという種類であった。
一応イラブチャーの自己記録であった。
次に釣れたナガブダイ 尾叉長で48cm、2.0kg
12月25日
那覇一文字北新新堤
連日の釣行であったが天気が少し悪く、いつも利用していた渡船は店を空ける気配がないのでもうひとつの渡船屋を利用することにした。
釣り人は5,6人ほどしかいず、私を除いて皆上物釣り師であった。そこでだれも乗らない新新堤に渡してもらうよう頼んだ。ここは北新堤を新しく沖合いに延長した防波堤で長さは40m程しかない。北新堤とはテトラ帯でつながってはいるがテトラが大きくて行き来はできない。一昨年の釣行時には工事中であったが今回行ってみると完成しており、初めて乗ることができて期待した。
しかし、釣りを始めてみると期待とは裏腹に餌取りがほとんどない。たまにあっても小さな当たりで、ウニの芯掛けも少しだけかじられる程度であった。うねりが強く仕掛けが左側に流され根掛りが頻発した。「このポイント選択は失敗であったか?」と思いながら仕掛けを打ち返すがほとんど当たりらしい当たりはなかった。
AM10:00頃、サザエの白身部分3個掛けを入れてしばらくすると時々「コツコツ」と餌取りらしき当たりが断続的にあり、しばらくその状態が続いていたがそのうち竿が容赦なく一気に真下に突っ込んだ。
ものすごい入り方で竿はリールシートの真上から曲がりきり、5mほど真下の海面に突っ込んでぎしぎしきしんでいる。竿に駆け寄る少しの間、ピトンで持ちこたえていたがその内「バキッ」となにかが壊れる音がして小さな何かが後ろの方に飛んでいった。
その直後にピトンが支えを失って竿が下の写真の状態になって防波堤の角に思いっきり強く叩きつけられた。同時に魚が左に横走りを始め、竿が防波堤の角に「ガガガッ」と削られていく。「やばい!竿が折れる!」と慌てて竿を掴むが防波堤の角から竿を浮かすのがやっとで立てられる状態ではない。
少しの間、綱引き状態で耐えていたがそのうち「プツン」という感触があり軽くなってしまった。「あー切れてしまった。」と仕掛けを回収してみるとハリスワイヤーがはち切れていた。一体何が起こったんだとピトンを確認してみるとピトンの角度調節用部分の溶接箇所からもぎ取られていた。おまけに横走りのせいでピトンの胴体部分は左にそり返り、ピトンのシャフトは前方に曲がっていた。
その後しばらくはあっけにとられて何もする気がおきずボーっとしていた。
溶接部分から破壊されてしまったピトン
気を取り直して写真の状態のまま釣りを続けたが当たりらしい当たりがあの一回だけでその後のドラマはなく迎えの時間がきて終了した。
12月27日
那覇一文字中央防波堤赤灯台
前回の大バラシに落胆していたが、気を取り直して再度挑戦と釣行した。大バラシをした防波堤には乗ることができず、今日は赤灯台の上しか入ることができなかったが、前回釣れたのでそこそこ期待していた。下のテトラに入った名人が7時過ぎに早々に小型のイシガキダイを釣るのが見えたので気合が入ったが前回に比べて餌取りの活性が非常に低く厳しい状態であった。
赤灯台での釣りの様子
名人は直ぐにテトラから上がってきて「この潮ではもうしばらくは食わない」と言ってイシガキ釣りを一旦止め、「飲み会があるから酒の肴を調達しなくては」とアオリイカ釣りを始めた。
この防波堤は約2キロほどの長さがあり、ずっと向こうのほうへ行ってしまった。しばらくすると戻ってきたが「2,3キロやつらがいるが全然興味を示さない」と言って私が竿を出している場所にいる小型のイカを狙いだした。しかし、そこのイカも食い気がなくエギを触らないので「もう一度トライしてみる」とまた向こうの方へ行ってしまった。一時間半以上かかって胴体だけで40cmはある推定2kgのアオリを釣り上げた。
初めて釣れるのを見た巨大なアオリイカ
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