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管理人の釣りの歩み

管理人が釣りを始めたのは中学生の頃であった。当時は3、4千円のグラス製の投げ竿を使って投げ釣りや浮き釣りを楽しんでいた。餌と言えばサバの缶詰と小麦粉を練ったネリ餌か1本100円ほどのサンマを切り身にして針に付けていた。
 
 
おこずかいももらっていなかった中学生の管理人にとってはイソメなどの虫餌や活き海老などは大変高級な餌であり、とても買うことなどできず、砂浜を掘ったり石を起こしたりして捕まえていた。

 現在では主流のオキアミや配合餌といった餌はその当時は存在せず、食い渋りや場荒れといったことは皆無であり、仕掛けを入れれば何らかの小魚は釣れたものであった。少年が釣りに入門するにはいい時代だったと思う。


 
その頃、釣りの本で石鯛釣りというものを知ってとても興味を持ち、釣りをするとき竿尻を掴んで穂先を下げ気味に持ち「南方中釣り」などと言ってふざけたりしていたものである。

 
石鯛竿に限らず竿尻に石付きの付いている竿を、釣り友達の間で「荒磯竿」と呼んで憧れていた。しかし自転車で移動できる近場に荒磯などなく、道具立てが高価で餌がイセエビやアワビなどと本に書いてある釣りは、イソメも買えない少年にとっては別世界の釣りであり、対象となる石鯛も生息していないという手の届かない釣りであった。

 
管理人が20歳になり、車も運転できるようになると行動範囲も広がり、ある程度自由になるお金もできた頃、ずっと憧れていた磯の大物竿を衝動買いしたことがあった。その頃にはカーボン竿も釣具店に並び出していたがまだまだ主流は安価なグラス竿であった。

 
実際に釣れているところを見たことはなかったが、管理人の住んでいた近辺で最も身近な大物釣りはロウニンアジ釣りであり、ボラを追って水深1mしかないような河口や港の護岸から釣れることもあった。ロウニンアジが回っている情報が伝わると、実績のあるポイントではクエ竿やトローリング竿がずらりと並ぶ光景もあった。
 
 
地元の釣りの本から情報を得て、グラス竿のダイワ小笠原24号や80号、リールにPENNの6/0、ダイワのシーライン900にナイロン糸80号を巻き、100号の錘、餌に30cmほどのボラを用いて釣りを始めた。

 
本格的にこの釣りをしている人たちは竿掛けとして車の板バネを改造したものをアンカーボルトで防波堤に固定して釣りをしていたのだが、そういった特殊な釣り具の入手先が分からず投げ釣りと同じように護岸に竿を立て掛けるだけであった(いま考えれば万が一魚がかかったら恐ろしいことになっていたと思う)。

 しかし、3キロをゆうに超えていると思われる仕掛けは持つだけでせいいっぱいで、更には初めてのスタードラグリールの使い方、投げ方も分からずにバックラッシュの嵐。手には糸による火傷に裂傷と犠牲を払っても飛距離はせいぜい20m投げられればましなほうという己の技術と体力の限界を感じてこの釣りを止めてしまった。

 仕事で関東に住むようになってからはクロダイ釣りに勤しんでいた。三浦半島がメインで茅ヶ崎の平島群礁、真鶴半島や湯河原まで足を伸ばしたこともあった。しかし、5年ほどクロダイを狙ったが釣果は30cm強の魚が一匹という貧果であった。

 ある日、釣具店で目にした石鯛竿を伸ばしてみて驚いた。カーボン製で以前持っていたグラス製の石鯛竿にくらべ格段に細く軽い。おまけに在庫処分価格で販売している。「これなら扱える」と感じた。「どうせ釣れないのなら石鯛を狙ったほうがロマンがあるのでは」と考えるようになった。

 上物釣りをしていた時、三崎港でカラス貝で30〜40cmの石鯛の若魚が釣れることがあるという噂を聞いたことがあった。城ヶ島でも過去には石鯛が釣れていたという情報は聞いていたが上物釣りをしているときも石鯛釣りをしている人を見たことがなかったので、過去に釣れていたこともあったが現在では釣り切ってしまい、いまでは誰も狙っていないと思っていた。

 初めて自分の車を購入した年のある秋の日の夕方、ドライブがてら城ヶ島の展望台下の磯に行って見ると一人の石鯛師が道具を片付けているのが見えた。急いでその人の所へ行き、石鯛釣りについて話を聞いてみると一年通って一枚取れればいいほうだと言われた。餌は周年ヤドカリでいいと教わった。

 「城ヶ島で石鯛はまだ釣れるのだ!」もうすっかり石鯛釣りを始めようと心に決め、本からの情報を頼りに自分で道具を揃え、仕掛けを作り、翌年の1997年4月、初めてのイシダイ釣りに胸をときめかせて展望台下の磯に向かった。


 
石鯛釣りの餌の購入方法が分からなかったので持っていった餌はスーパーで手に入れたツブ貝とワタリガニであった。朝早めに行ったつもりだったが磯には釣り人が一杯で竿を出すことができたのは安房崎と潮見の間の磯であった。第一投目、バックラッシュ!解いて2投目もバックラッシュ!リールにはPEラインが巻かれていたためバックラッシュすると解けなくなってしまった。これじゃダメだな今日はあきらめて他の釣り人の様子を見に行くことにした。

 海は荒れ気味であったが表側の磯には石鯛師が数人いた。東の磯にいた石鯛師に城ヶ島の石鯛釣りについて聞いてみることにした。

管理人
 「おはようございます。今年から石鯛釣りを始めようと思っている者です。よろしければ色々教えて下さい。」

石鯛師
 「いいよ!」

管理人
 「ポイントはどの辺ですか?」

石鯛師
 「手前でも釣れるけど遠投したほうがいいよ!」

管理人
 「何メートル投げればいいんですか?」

石鯛師
 「観光船が通る辺りかな?7,80mぐらい投げたほうがいいかな。」

管理人
 「....」絶句した。以前両軸リールでの飛距離は20mもなかったので前途多難だなと感じた。

管理人
 「釣れる時期はいつ頃ですか?」

石鯛師
 「まだ早いね!釣れ出すのは大体ゴールデンウィーク頃だよ!」

管理人
 「当たりはどんな感じですか?」

石鯛師
 「竿が思いっきり入るから分かるよ!」

管理人
 「そんな光景見てみたいですね!」

と話を聞いてますますやる気が出てきた。

 当初、石鯛釣り1、2年目で道具の扱い方やポイントの把握をして、3年目までに石鯛を1枚釣り上げるというが目標だった。しかし、この年の5月(城ヶ島に通い始めて7、8回目)に大まぐれで48cm、2.0kgの石鯛を釣ってしまった。

 その日はヤドカリが手に入らず、途中の釣具店でイワイソメを買って磯に行った。釣り場では知り合いの石鯛師に釣り場を譲ってもらい、イワイソメを針にこき上げて千切れないように軽く投げておいて磯遊びに行ってしまった。

 しばらくして戻ってきて(竿には何の変化もなかった)餌を付け替えるため竿を上げると「ブルブル」と魚信が感じられた。「ん?カサゴでも掛かったか?」と思って軽くリールを巻き始めると、魚が左に走り出した。左の根に向かっていったので慌ててリールを急いで巻き始めたのだが引きがどんどん強くなっていった。

 「何だ?何が掛かっているんだ?」。何がなんだか分からず右一杯に竿を倒して必死にリールを巻いていると、足元の水面下に縞々の魚体が見えた。「まじか!石鯛だ!」瞬時に本命と分かってパニックになってしまい、道糸もろくに巻き取ってないうちに魚が見えた途端思いっきり抜き上げてしまった。運良く磯の上に魚を上げることができ、釣り上げられた石鯛を始めて見てしばらくは興奮が収まらなかった。

 それ以来、管理人は石鯛の虜になってしまい、休日の度に城ヶ島の磯に通うようになっていた。釣れなくても他の石鯛師との交流もできて、行けば行くほど楽しくてどんどんエスカレートしてしまい、最近では年間釣行回数が50,60回となってしまっている。

 石鯛釣りをする前には「年間1枚釣ればいいほうだ」と言われていたのだが、それから26年間続けてきて現在では毎年複数の石鯛を釣ることができ、いい年には二桁も記録することができるようになった。今までに城ヶ島でトータル180枚を超える石鯛を釣ることができている。


 
今では城ヶ島だけではなく、房総半島や伊豆半島伊豆七島にも足を伸ばすようになった。その上、石鯛釣りばかりかモロコ(クエ)釣りにまで手を染め始めている。