2018年 ハトポッポハンター今期初で最後のイシガキダイの釣果。
朝一番AM5時の渡船に乗ろうと予定していたが、目覚ましが鳴らず目を覚ましたのが4:30であった。外の様子を見てみると北風がかなり強く吹いて時々小雨も感じられる。「いやだなー!テンション下がるなー!朝一番の船にも間に合わないし今日は止めようか」となまけ心が誘惑する。
10分ほど悩んでやっぱりせっかく採ったウニを使い切らないといけないし、仕事納めの日でこの天気だし釣り場は空いているだろうと意を決して行くことにした。
AM6時前に渡船場に着くと、2つある渡船屋はどちらも真っ暗で人の気配がない。自宅付近で吹いていた北風もこちらはより強い。「しまった!今日は悪天候過ぎて船は出ないのか!」。仕方なく地続きの防波堤で竿を出すことにして移動した。
目的の防波堤に着くと陸に近い側に波が打ち付けて飛沫が上がっていた。この防波堤は約1km程の長さがあり、先端沖向きが実績の高いポイントなので飛沫のタイミングを見計らいながら、重い荷物を担いで途中ダッシュしながら先端まで歩いた。
先端に一旦荷物を降ろして、ヘッドライトを照らしながら大きなテトラを飛んでみたりよじ登ってみたりと先端にいけるルートを探して竿を出せるポイントを探した。
通常ならここで竿を出すんだろうなと思われるポイントはどこも波が高いせいか海面上に少し出る程度であった。しばらく様子を見ていけるんじゃないかと判断して低いところに2本竿を出した。
ここは初めて竿を出すポイントで最初は探りながらの釣りである。ウニを2個掛けして足元に仕掛けを降ろしてみると7,8mほど沈んで止まってしまった。「浅いな!」おまけにうねりで底荒れしていて仕掛けが左右に振られる。かまわずそのまま置いておくことにした。
竿を出している場所は時々波が這い上がるので一段高いテトラの上で竿を見ていると、AM8:50頃、左に出している剛海口白がいきなり胴から曲がって海中に突っ込んだ。
「大型のイシガキがきたか!」と慌てて竿の場所まで下りていき竿を掴んでリールを巻き始めるとなかなかの重量感である。ところが上がって来たのは何か白い魚である。水面まで浮かすと過去に一度だけ釣ったことがあった。ヨコシマクロダイであった。この口でウニ丸掛け2個を食うとは魚の食欲は想像できない。
ヨコシマクロダイ 40cm、1.1kg
暫らくすると右側に出していた竿に波が被り始めたのでピトンを一段高い場所に付け直してそこから狙うことにした。
ここは最初竿出しているところよりも数mかなりテトラの奥よりになるので仕掛けを底まで降ろしておくとうねりでかき回されて根掛かりしそうだったので仕掛けを底から浮かし宙ぶらりん状態にしておいた。
ヤドカリやサザエの芯を付けて仕掛けを入れると少しして何度も入りそうな当たりをする。30センチ程引き込んで走りそうな感じだが戻ってしまうという当たりが何度もある。
辛抱強く餌を付け替えていると竿が入った。竿を掴みリールを巻くとそんなに重くはないが締めこむような引きと水面近くまで引き上げると横走りをするので今度はイシガキだろうと思い水面まで浮かすと予想通りであった。
魚を引き上げる場所がないので一気に抜き上げてウニを入れているバッカンに入れた。
イシガキダイ 39cm、1.2kg
その後も何度も餌が取られ、まだまだ魚がいそうな感じであったが、風が強くなって竿が回ってしまうし、波が高くなって今竿を出している場所もやばくなってきたので防波堤の上に移動してそこから竿を出したが当たりもなく撤収した。
帰ろうとして防波堤の陸側を見てみると2,300m程の部分に波が這い上がり内側に滝の様に流れていた。強烈な波が打ちあがっているときは防波堤の上もかなりの水深になり足を掬われるくらいの勢いである。本気で118への救助も考えたが一か八か波の様子を見ながら、飛沫をバシャバシャ被りながらなんとか車のある場所まで着くことができた。
車は飛沫を被って塩で真っ白になっていた。