2016年 ハトポッポハンター今期8枚目の釣果。

 前日の寒くて冷たい雨でかなりテンションが下がっていて釣行に行くかどうか決めかねていた。取り敢えず準備はしておき、行くかどうかは朝起きてみての気持ち次第とすることにした。いつもより遅めに設定した目覚ましで起きて外を確認すると雨はすっかり上がっている。重い腰を上げて行って見る事にした。

 磯に行ってみるとルアーマンが一人いるだけであった。北風から隠れられる場所に行き準備を始めた。随分夜明けが遅くなっていたのでのんびりと準備することができた。

 竿を2本、左右に投げ分けて遠投しておき、30分ほど経ったのでそろそろ打ち返そうかと思っていると、先ほどのルアーマンが私の入っている磯にやってきて左側から仕掛けを入れている方向に投げ入れてきた。

 道糸に引っ掛けられないかと警戒して左の竿ばかり見ていたがふと右の竿を見ると竿が沖に向かって突っ込んでいた。「えっ!いつ入ったんだ?」と思いながらもしかして風や潮の影響でそう見えるのかと思い竿を横から見てみると完全に入っている。

 暫らくそのまま見ていたが、突っ込んだまま動かない。2週前にも同じ場所で全く同じような状況に遭遇し、その時は竿をあおってみても根掛かりしたままで1時間半以上置いても出てくることがなく仕掛けを切る羽目になってしまっていた。

 今回も根に入っているかもしれないと思いながらも竿を取って魚信を感じてみた。ゆっくりと竿を立てていくと重量感がありながらゆっくりと起きてきた。「よし!潜られてはいないぞ!」と思いながら急いで巻き始めた。

 一度底を切ることはできたが、ここは30m程沖に横に走っている高い根がある。魚が元気だったせいか高速で巻くことができず、もたもた巻いていると案の定、根に引っ掛かって巻けなくなってしまった。

 テンションを緩めて魚が走ってくれるのを待ったが動き出す気配はない。海藻に引っ掛かっているだけだろうと一か八か強くあおってみるとゴリゴリ感と共に引きずりだすことができた。

 急いでリールを巻き、根を越して手前のワンドに持ってくることができ一安心。あとは引きを楽しみながら石鯛であってくれと願いながら寄せてきた。

 手前まで寄せてくると水面下で白い魚体が横向きになっているのが見えたので「よし!本命だ」と確認でき、久しぶりの獲物なので慎重に左のスロープに引寄せて磯に上げた。

 今期3度目の一投目で釣れた石鯛であった。

 銀ワサ 44cm、1.6kg