2015年 ハトポッポハンター今期12枚目の釣果。

 「それにしても釣れないねー!」「魚いないんだよきっと」とか釣り仲間と話をしているとき、視界に、左側に出している竿の穂先が「プルン」と動くのが見えた。反射的に竿の方を見ると、いままで弛んでいた道糸が張り、穂先が突っ張ったのが見えた。「おっ久しぶりの生命反応だ!」と竿を見ていると、突っ張ったまま戻らない。「ウツボじゃないね!」と言って見ているとしばらくして「グーッ」と竿の真ん中ほどまで曲がっていって止まった。

 「入った!」と一瞬思ったが、いやいや落ち着けそういえば近くに潜っているやつらがいたではないかと思い出した。実は少し前にこの寒いのに、荷物を持った2人釣れが磯にやってきてウェットスーツを着始め、足ひれ、水中眼鏡を着用し、モリを持って海に入っていったのを見ていたのである。

 そこでもぐりがいる方向を見て道糸が走っている方向と違うのを確認し、更には竿が突っ込んだままバタバタしなかったので人間が掛かっているのではないと確信した。

 竿に近づいてもっと入るかと待っていたが最初に曲がった位置のままプルプルしていた。「魚は掛かっていそうだ」と思い、竿をあおって巻き始めると重量感はあるがあまり引きは感じられない。

 「何が掛かっているのだろうとリールを巻いているとかなり軽くなった。一瞬「バラしたか?」と思ったが少し重量感が残っていたのでこちらに向いているのか「サメか?」と思いながら巻いていると、道糸が右側にゆっくり流れていく感じがしたので横走りしているとしたらもしかしたら本命か?とは思ったがまだまだ確信は持てなかった。

 リールを巻き続け寄せてきたが魚は浮いてこない。釣り仲間が「潜って姿が見えないから石鯛でしょ!」とは言っていたがまだまだ分からない。この時点であまり大きくはなさそうな感じはした。

 左側に寄せてきたときに黒と白の模様が見えたので「石鯛だ!」と思ったが水面に浮かせたときまだらな模様が見えた。「ん???」「キン鯛???」「まじ?!」

 釣り仲間にも「キン鯛だ!」と伝えると、見ていた釣り仲間も「おー!」と叫んだ。貴重な魚なので左側のワンドに丁寧に寄せて波に乗せて磯に上げた。

 体高はあったが厚みがなかった。縞なのか斑点なのか分からない不規則な模様以外の見かけは石鯛でイシガキのような粘りのある引きは無かった。これはキン鯛なのだろうか?41cm、1.4kg