48cm、2.2kg
冷トコ氏の魚を見に行った帰りに、東にいるI名人の所に行きしばらく話をしていると、I名人がオネガマにセットしてある私の左の竿がやけに突っ張っているようで気にしていた。見てみると少し突っ張っている感じがあった。「そんなことないですよ。うねりのせいですよ!」と言ってオネガマに戻って行ってその竿を近くから見てみると糸は張っているが竿は曲がっていない。「やはり見間違いだ。」と思ってI名人に両手で×を示した。そして他の竿の仕掛けを回収して、餌を投げなおしながら時々その竿を見てみるとやはり少し突っ張っている。見ているとまた戻ってしまうがその後また突っ張った。しばらく見てみるが竿が入る様子は全くない。突っ張ったとき、時々竿先が「ツンツン」と魚信が感じられたので何か小魚が掛かっているのだろうと思い、竿を掴んでそのまま竿も立てずにリールをゆっくり巻いてみた。根掛かりはないようでそのまま巻くことができた。そこで竿を立てて本格的に巻きに掛かったが何か付いているようで若干重量感はあるが軽くて大した獲物ではないと思った。以前アカメフグが掛かっていたくらいの重量感しかない。「なんだ?アカメか?カサゴか?」と思いながらリールを巻き続けたが30m手前ぐらいまで巻いてきても海面に浮いてこない。「アカメかカサゴなら直ぐに浮いて海面をズリズリ引っ張って来るんだけどな...?もしかして小型の石鯛か?」と期待が膨らんだが何せやけに軽いので「石鯛だったらせめて1kgはあってくれよ!」と祈りながら巻いてきた。長靴の先端ほどまで巻いてきたときいきなり強烈に底に締め込み始めた。「???」あわてて急いで巻き取りにかかると手前で真っ黒な魚体が浮いた。「石鯛だ!しかもオスでそんなに小さくはないぞ!」と思い慎重に寄せた。足元で口元の針が見えたので針掛かりはあまり良くなさそうだと判断して抜き上げは止めて足元のハエ根に波に乗せて引き上げた。針は左のカンヌキの皮に掛かっているだけだった。尾っぽのほうに僅かに白い部分が残っている以外は真っ黒のオスの石鯛だった。