小型だが貴重な雄の石鯛 42cm、1.6kg

 安房崎で竿を出していると、釣友が「根掛かりがひどくて錘がなくなった」とやってきたので3個渡した。しかし、その後こちらも根掛かりが多くなり残り一個となってしまった。AM7:40、安房崎裏に出してある竿を投げ直すため仕掛けを上げようとしたらまたもや根掛かりしている。道糸を掴んで強く引っ張ると仕掛けごと切れてしまった。
 「うーん...もう撤収時間近いしこのまま仕舞ってしまおうか」と思ったが、錘が後一個残っていたのでもう1投だけ入れておこうと思い、新しい仕掛けを出してそれに最後の錘を結んで、これまた切り取って後で捨てようと思って使っていなかったサザエの赤身を細かく切り、こまごまと付けて東風崎向けに投げ入れた。
 AM8:10、表に出してあった竿を一本仕舞いながらふと裏に出してある竿を見ると穂先がやけに曲がっている。近寄って横から見ると潮や風の影響とは考えられないくらいの曲がり かただ。「これは入っている!」と確信し、しばらく見ているが変化はない。竿を持ってテンションを緩めてみるが走る様子もない。「引き剥がせるだろうか?」と思いながらゆっくり竿をあおって見ると何か付いているような重量感と供に穂先がゆっくりと起きてくる。
 「よし!いけそうだぞ!何か分からんが付いているぞ!と慌ててリールを巻き始めるが20m程巻いたところで何かに引っかかってしまった。竿をあおってみるが全然外れる様子がない。少し緩めてみると沖に走っていくような感覚があり、また竿を立てて見るとゆっくり起きてくる。「よしいける!」と急いでリールを巻き始め、前のハエ根の手前まで寄せてくると右に走り出した。「石鯛かも」と思い根に引っかからない様に誘導してくると根の後ろで石鯛が翻るのが見えた。波に乗せて根を飛び越し寄せてきて抜き上げフィニッシュ!
 小型だがもう撤収しようとしていた時間帯でのおまけのラスト1投げで釣れたのでラッキー!釣友がもう一個錘持っていっていたら投げることのなかった1投で食ってきた。
 腹には白子が入っており、腸の中はフジツボで一杯であった。