49cm、2.6kg

 今にも雨が降りそうなどんよりした天気で北東風が強くかなり寒かった。台風の翌日で海は大荒れで表磯は恐ろしいくらいのうねりが打ちつけている。最初、私は東に入ってなんとか竿を出してみたのだが、夜が明ける前にオネガマに入っていた釣友2人が竿を出せる状態じゃないと判断して水ッ垂れに移動した。

 その後、別の知り合いが来てオネガマに入るがやはり竿は出さない。そのうち別の釣友も来てオネガマに入っている人としゃべってばかりで釣りにならないと誰も竿を出そうとしない。東では竿を一本しか出せる状態じゃなかったのでそれならばと許可を得てオネガマに移った。2本竿を出しなんとか釣りをしたがうねりのために根掛かりや飛沫を受けて釣り辛い。そのうちに知り合いは竿を出さずに帰ってしまい。別の釣友は私の移動した東に入って釣りを始めた。

 大波から逃げながらの釣りで仕掛けを上げるたびに根掛かりして餌がどんどんなくなっていく。ラスト一個のヤドカリを投げ入れて北東風を避けるため岩の隙間に身を隠しふと竿の方を見ると右の竿がやけに突っ張っている。「うねりで引っ張られたか?」と見ているが竿先が戻る気配がなくさらに突っ張っていく。竿を手持ちにしテンションを緩めると「ツンツンッ」というアタリがあったので魚が付いていると分かり、竿をあおるが数回巻いたところで根掛かりした。

 再度緩めて待っていると竿を引き込んでいったので大合わせを入れて巻き取り始めた。うねりのせいか魚信が何度か軽くなったりしたのでばれたかとヒヤヒヤであったが2,30mまで巻いてくると左に走り始めたのでイシダイだと確信した。手前に来ると締め込みが何度かあり、水面に縞々模様のイシダイが浮いた。磯際はうねりでグチャグチャでこれまでの釣りで道糸もかなり痛んでいたので無理はできない。うねりに乗せて磯際に引きずり上げた。前週と同様腹がパンパンのメスの石鯛であった。