3kgクラスも釣ったことないのになんと?! 60cm、4.1kg

 今年いい思いをしている東の磯に入り準備をしているとすぐにオネガマに誰かやってきた。安房崎にも誰か入るのが見えた。いつものように竿を2本出し、サザエの身の赤身を取り除いた部分を半分に切ったものを4つ付けて正面80m付近に遠投しておいた。海は少しうねっている状態で満潮も朝早くかなり潮位が高い状態だった。

 AM5:10、ふとオネガマを見るとオネガマに入っていた人が竿を曲げてやり取りをしているのが見えた。よく見ると地元の石鯛師ではないか。小型の石鯛がブリ 上がるのを見てその人の所へ行ってみると。「もう出しちゃってるなーぺこぺこだよ」とその石鯛を見て言った。見ると産卵後のやせた47cm、1.8kg程の石鯛で あった。

 今度は3kgクラス見せて下さいねと言ってから東の磯に戻り、餌を換えようと糸ふけを取り、竿をあおったところまたいつものように重いものがひっかかている感触。根掛りか?体を反るように竿を立てるとズッズッと少しづつだが引っ張れる。力を入れて巻き取りにかかった。リールを巻き続けていると重いだけでなく魚らしき引きも感じられる。しかし、とにかく重い。体を後ろへそらすまで竿を立てて少しづつ引き寄せて来た。

 しかし、80mも沖から巻き寄せてくるのはキツい。巻きながらオネガマを見てみると見られていた。「イシダイ?」と聞いているようなジェスチャーをしているので首をかしげて「分からない」というように示す。

 サメかな?と思いつつ、しばらく巻いて近くに寄せてくると底の方に締め込み始めた。うねりもあるのでけっこうキツイ。しばらく耐えていると魚が浮いてきた。縞々のはっきりしたかなりの大きさのイシダイだ。「おっ!これは3kgあるぞ!」と思い。波に寄せて引きずりあげようと思ったが左側に投げ入れてある竿が邪魔である。糸を思い切り巻き取り竿を左側の竿の下をくぐらせてイシダイを引き寄せた。

 うねりに乗せて引き上げようと何度か試みたがうまく上がらない。仕方なくぶり上げようとしたが竿が柔らかく曲がりきってしまい引き上げられない。再度波に 乗せ引き上げを試みて何度目かのトライで波打ち際に上げることができた。次のうねりが来る前に急いで下に下りていき瀬ズレワイヤーを掴んで磯の上のほうへ 持っていった。

 磯の上に置くと3kgは優にあると確信できた。持ち上げてI名人に魚を見せながら3本指でピースするように3kgあるぞとI名人に示して磯の上に魚を置き、へとへとになって感激に浸った。

 「やったついに3kgオーバーを釣ったぞ!」と思い、いつものように巻尺を取り出し、長さを図ってみると60cmぐらいある。「えっ!60cmあるの か?」とびっくりしているところにオネガマの釣り人がやってきて魚を見たとたん「おっでかいな 4kgあるんじゃない?」と言った。「えっ 4kg...まさか?」と思いつつ持っていたバネ秤に吊り下げてみると針は4kgオーバーを示していた。なんてこった3kgクラスも釣ったことないのにいきなり4kg超しちゃたよ。ちょっとラッキーすぎるなと思った。

 今までこのサイズの石鯛が上がったのを見たこともなく、近年、城ヶ島では4kg以上のイシダイは年間3,4枚ぐらいしか釣れていない。城ヶ島で20年以上イシダイ釣りをしているベテランでも4kgクラスを釣っていない方は結構いるくらいかなり確率が低いので大変うれし かった。